映画鑑賞、記録。
『SOUL KITCHEN 』
映画の舞台はドイツ ハンブルクにあるレストラン「ソウルキッチン」。ヘルニアを患ってしまった店のオーナージノスがスカウトした天才シェフ・シェインの料理のおかげで、街の食堂から一転、ソウルキッチンは連日行列ができる話題のスポットになる。ところが悪徳不動産業者の手に渡り、存続の危機へと追い込まれる。
私のお気に入りは、不法滞在中のウエイトレス・ルチア役を努めるドイツ出身のアンナ・ベデルケという女優で、彼女はこの映画の監督ファティ・アキンの教え子なんだそう。ルチアが住んでいるのはレンガ造りの古い倉庫街で、彼女はここで絵を描いている。廃退した倉庫街、どこか北京の798芸術区に似ている。ルチアのショットの飲み干し方が格好いいから真似したい。
店が繁盛したお祝いは、閉鎖されたデパート跡地にあるクラブで。実際ドイツには閉鎖されたゲームセンターとかお店跡地がクラブになるのが珍しくないんだそう。危なそうだけど行ってみねば。
ジャーマングリークの巌窟王イリアスはジノスの兄で、刑務所から出所してきた所で立ち寄ったソウルキッチンでルチアに出会い恋をする。心優しき巌窟王は音楽が好きな彼女のためにターンテーブルを盗みDJを披露する。
貸し切りパーティーの夜、シェインが作った媚薬入りデザートが振る舞われ店内はセックスの嵐。ファンキーなソウルミュージックとたくさんの人種が交差するドイツの群像劇は、ソウルキッチンを中心に描かれる。
ドイツって、こんな面白そうな国なのかな。
コメディタッチのおいしい映画、極私的に90点。